ばれたら妻に殺されるblog。

危険運転致死傷罪


福岡3児死亡事故なのですが、非常に考えさせられる判決でした。





1.被告は酒を飲んで運転(焼酎9杯、ブランデー数杯、缶ビール1本)
2.ぶつけた後に逃走
3.身代わりを頼むも断られたため、水を持ってくるように指示。
4.酒酔い運転を誤魔化すために水を飲む。
5.1時間後の呼気1リットル中のアルコール分が0.25グラムだった。
6.1審で、ひき逃げは認めるも、危険運転に関しては否認。わき見と、被害者の急ブレーキにより追突したと主張。

今回の判決は、酒気帯び運転ではあったが、酩酊状態とは言えず運転が困難だったとは認められない。
(スナックから8分間、住宅街や狭い路地を接触なしに運転した)
(事故直前に急ブレーキとハンドルを切り、衝突回避措置をとった)
被害者の車を発見できなかったのは、わき見が原因。
危険運転致死傷罪は成立せず、業務上過失致死傷罪と酒気帯び運転の罪になる。
悪質さから、業務上過失致死傷罪と酒気帯び運転の罪の併合罪で、最高刑の7年6ヶ月が相当。

という感じでしょうか。

さて、危険運転致死傷罪を見てみると、
①アルコール又は薬物などの影響で正常な運転が困難な状態で車を運転し、死傷させた場合。
②制御できないような高速運転で車を運転し、死傷させた場合。
③相手を妨害させるような行為を高速で行い、死傷させた場合。
④信号無視を高速で行い、死傷させた場合。
だそうです。
実際はもっと難しく書いてあるので、意味合いが異なるかも知れませんが…

今回は運転速度が80kmでは、制御できない速度とはいえない。
飲酒の影響により、運転が困難とは認められない。
という事でしょうか。

ちなみに、この頃に問題となっていたのが、いわゆる『逃げ得』という問題というのがあったのを記憶しています。
要するに、酔っ払って運転してぶつかるより(呼気1リットル当たりのアルコール分で引っかかり、危険運転致死傷罪が適用され、懲役が15年以下)も、ひき逃げをして物的証拠(呼気1リットル当たりのアルコール分)を水を飲むなどでなくし、ひき逃げの罪の方が軽い(懲役5年以下)というものです。
相手にぶつけて、怪我をしているので、その場で助けるよりも、逃げちゃった方が罪が軽いっていう、なんともいい難いことになっているって話です。
ちなみに今は、この『逃げ得』という問題を無くすために、自動車運転過失致死傷罪(懲役7年
以下)というのが新設されています。
今回のケースはこの法律の施行前なので、これは適用されません。
ただ、酔っ払った状態で車をぶつけて、『逃げちゃった方が得だ』と冷静に考えて逃げるかどうかは疑問がありますけどね。
ぶつけて気づかずに逃げたか、怖くなって逃げるケースが多いかとは思います。
もちろん、その後で隠蔽工作した場合は冷静に考えて逃げたと考えられますが…(今回のケースは、明らかにコレを知っていたと思います。じゃなきゃ、水を持ってこいだのの支持はしなかったと思います。でも、だったら正常な判断が出来ていたということになるのか…なんか、この判決だと本当に被告がものすごく有利だよな)。

ちなみに、刑事と民事は別ですから、7年6ヶ月で出てきても慰謝料の支払いとかはあると思います。
もちろん、示談したとしたら別ですが。
酒気帯びは保険が適用されなかったと思う(被害者には支払われたかな?)ので、高額な慰謝料を払うことになると思われます。
なので、この7年6ヶ月だけを見て被告の罪が軽いか思いかと言うのは早計かもしれません。
23年刑務所に入って、その後出てきてから慰謝料を払った方がいいのか、7年6ヶ月入って、その後慰謝料を払った方がいいのか…
(刑務所に入っている時も、作業報奨金があるけど額が低いから、実質はでてきてからでしょう)
どちらにしても、よっぽどの資産家じゃなければ、一生払い続けるぐらいの慰謝料じゃないかと思うのですが。

確かに冷静に見てみると、危険運転致死傷罪の適用は難しいかもしれません。というか、適用するためのハードルが高すぎる。要するに、現場から逃げたら、まず適用されないという恐れがあるということが、今回のことで露呈しました。
今回の裁判では、もしかしたらこのことを言いたかったのかもしれません。
この法律ザルだと。
改正されるとしたら、酒気帯び運転で人身事故をした場合、全て危険運転致死傷罪が適用されるという風になるんでしょうか?(殺人罪よりも刑が重くなる場合がある。もちろん刑を軽くして全部適用というのもあります)
あるいは、ひき逃げという卑劣な行為に、もっと厳罰をという風になるんでしょうか?この場合も気づいた、気づかないで揉める気もしなくはないですが…

今回は減刑されたのではなくて、適用されうる刑の中では一番重い刑となりました。
事の悪質さから、裁判所で出来る最大限の配慮かもしれません。
また、被害者家族はこの判決を冷静に受け止めているようです。検察が控訴するかどうかは、まだ不明です。現状で考えられうる最高な刑な訳ですから、危険運転致死罪が適用される見通しがない限り、意味がないことなので。

一応証拠として、同じ体格の男性が同量のアルコールを飲んだ場合呼気1リットル当たり0.9~1.0グラムのアルコール分が検出されるという証拠が認定されているみたいなので、これを理由に高裁では危険運転致死傷罪が成立される可能性はあります。水を飲んだ後の検査では証拠隠滅をした後なので0.25グラムのアルコール分は信用できないというところでしょうか。
また、0.25グラムの酒気帯び状態で、時速80~100kmの運転が危険運転に当たるかどうかも、もしかしたら議論されるかもしれません。

感情的なことを言えば、飲酒運転でひき逃げをして、しかも身代わり頼んで、断られたから証拠隠滅したという悪質なことをしておきながら、業務上過失致死罪っていうのは納得できませんがね。
ちなみに、水を持ってきた人は証拠隠滅の罪、同乗者は道路交通法違反で逮捕されています。

マスコミには、これだけやっても罪が軽いというようなことだけでなく、(飲酒で事故ったら逃げたら得という風におもわれる)飲酒で事故したら酷いことになると言う事も報道してもらいたいですね。おそらく、被告の家族は酷いことになってると思います。もちろん、被害者家族も、生活が一変し酷いことになっているでしょう。(これにはマスコミも責任があると思いますが…)
こういうのを、ドキュメンタリーとして報道したほうが、刑罰を厳しくするよりも犯罪抑止力に繋がると思うんですけどね。
被告には、罪を犯した責任があるからそれを償うのは当たり前だとしても、被害者・被害者家族、そして自分の家族にもどれだけの迷惑がかかるかというのを意識していたら、軽い気持ちで飲酒運転なんて出来ないと思うんですけどね。

私の子供の頃ですが、親族を飲酒運転の車にはねられ亡くしています。
詳しいことは子供だったので、あまり良く覚えていませんが、運転手と思われる男の人(逮捕されていたらお父さんかも知れません)と奥さんと思われる女の人とその子供が、雨の中の葬儀だったのですが、その間中外で土下座して謝っていました。子供は小さい傘をさして、お母さんの横に立っていました。
あの光景は今でも覚えていますが、ほんとなんとも言いがたいですね。
子供の頃は『なにしているんだろう?』ぐらいの感覚でしたが、それでも記憶に残るぐらいの強烈な印象。
コレしかいえないですが、本当に悲惨です。

さだまさしの『償い』という歌があるのですが、謝罪ということを本当に考えさせられる歌です。
刑を受けたからと言って償いきれるものではありません。
人の命というのは本当に重い。
被告はどのような償いの日々を送るのでしょう。

この事故によって、本当に飲酒運転と言うものが減ったと思います。
私達はこの事故の悲惨さを知っています。
飲酒運転は絶対にしない!!と言うのが、危険運転致死傷罪を厳罰化することよりも、この子供達に対して出来る、私達の最善の供養ではないでしょうか。
そして、これ以上このような悲惨な子供・家族が生まれないことを祈るとともに、飲酒運転は絶対にしないと誓います。



by ormoa | 2008-01-10 19:23 | おもい話
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